独立行政法人 国立病院機構 西群馬病院2015.1 UP
西群馬病院は群馬県の中心「日本のまんなか 水と緑といで湯の街」渋川市に位置します。
当院は、昭和19年に日本医療団大日向荘として創設され、その後厚生省に移管、昭和55年に国立療養所西群馬病院と改称し平成16年独立行政法人国立病院機構西群馬病院として発足しました。
国の政策医療を担う国立病院機構、地域がん診療連携拠点病院、地域医療支援病院として県内外の肺がん、肝がん、胃がん、大腸がん、乳がん、血液疾患をはじめとする各種がん患者の診断・治療、難治性肝疾患、結核患者の治療、重症心身障害児(者)の療育に重要な責任を果たしています。現在12科の診療科、380床の病床数を有しています。
平成28年度には渋川市立渋川総合病院と合併し国立病院機構渋川医療センターとなります。当院の持つがん診療連携拠点病院・地域支援病院・セイフティーネット(結核および重症心身障害児の療育)という政策医療の機能に、渋川総合病院の持つ救急・災害・感染症対応機能が整備され、現在の12診療科から20診療科へ診療機能が大幅に強化されます。病床数も現在の380床から450床となり、群馬県地域医療再生計画に基づいて「北毛地域の基幹病院」という位置づけになります。
<手術室の紹介>
「患者さんが安心して安全な手術が受けられるように医師・看護師が話し合いを持ちながらチーム医療を推進します」を手術室の理念とし日々看護を行っています。
手術室スタッフは非常勤麻酔科医3名、看護師長1名、看護師8名で内視鏡室も兼務しています。中央材料室を併設し洗浄・滅菌業務は委託業者2名で行っています。
当院は、主に呼吸器外科・消化器外科・乳腺甲状腺科・整形外科の手術を行っており、年間手術件数は約4490件です。手術件数の約45%を呼吸器外科手術が占めており、原発性肺癌の約20%が80歳以上の高齢者であり心臓・脳血管疾患の既往が持つ症例が多い現状があります。また肺癌に対する完全鏡視下手術が積極的に行われ、全肺癌手術の30%を占めています。
平成25年1月より整形外科手術が開始され、安全に手術が行われるために手術マニュアル・器械準備表の作成、器械器具のセット化、予備器械の移動カート化、リーダー看護師の育成と勉強会を実施しました。
また、全身麻酔手術において手術開始前に麻酔科医・術者・看護師でタイムアウトを導入し、手術全般の確認(患者名・術式・部位・血液型・輸血の準備)を行うことで情報共有を図りました。この方法がコミュニケーションの機会にもなり、チームで安全に手術を行う環境を整えることに繋がりました。
当院はがんの手術が約50%であり、手術前後に内科的治療を受ける患者が少なくありません。患者が継続して治療を続けていけるよう手術前から病棟と連携して患者の精神的な援助を行う必要があります。術前・術後訪問を通して手術室から病棟へ継続した看護を実践するために、手術後の申し送り体制について病棟と検討を行い、申し送り方法・内容を決定し実施しています。
今後、病院合併、電子カルテ導入を控えており手術看護における教育体制、看護記録について課題を検討しながら、より良い手術看護が提供できるよう務めていきたいと思います。
日本手術看護学会 関東甲信越地区
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