第34回学会 ↓

第34回学会(2023年) 開催報告

第34回日本手術看護学会関東甲信越地区学会

 2023年6月24日(土)パシフィコ横浜アネックスホールにおいて、「第34回日本手術看護学会関東甲信越地区学会」が開催されました。来賓には、神奈川県看護協会会長 長野広敬様、日本手術看護学会理事長 ミルズしげ子様をお迎えし、周術期看護を考えるよい機会となりました。
 今回の学会テーマは、「災害発生時における周術期看護-その時が来る前に今すべきこと-」としました。災害発生に関する対応に視点を置き、各施設における現状や活動、について、実践できる周術期看護について考えることをねらいとしました。特別講演では、独立行政法人国立病院機構災害医療センター院長 大友康裕先生より「BCPで考える手術室災害対策―大規模震災時の手術受け入れ態勢を考えるー」についてご講演を頂きました。
 シンポジウムでは、「どうしている?手術室の災害対策」をテーマとし、4名のシンポジストをお招きし発表して頂きました。災害が発生した際に実践できる周術期看護について皆で考えることもできました。
 口演3題、手術看護実践報告・活動報告3題、示説2題の発表、参加人数は830名と、盛大な学会となりました。来年も皆様のご参加をお待ちしております。





「第34回関東甲信越地区手術看護学会」に参加して

JCHO群馬中央病院 手術室 丹 英子


 私は「緊急帝王切開術を受ける妊婦が望むお産を目指すための手術室看護師としての関わり」というテーマで研究発表を行いました。緊急手術を受ける患者に手術室看護師が関わろうとする姿勢の大切さと、緊急帝王切開を受けた褥婦を対象とした研究であり独創性があるという講評を頂き、優秀賞を頂きました。今まで学会での発表はあまり経験がなかったため、このような大きな会場で発表を行いそれが評価されて良い経験となりました。
 今回の学会のテーマは「災害発生時における周術期看護-その時が来る前に今すべきこと-」でした。私は、手術室に配属されまだ3年目と手術室での経験も浅く、各施設での様々な取り組みを知ることができてとても勉強になりました。災害時のアクションカードに関しては、活用方法等参考にできる内容が多くあったため、より良い災害訓練を行うために参考にしていきたいと思いました。シンポジウムでは、医師や臨床工学士そして管理者等様々な立場からの災害対策を知ることができました。いつ起こるか分からない災害に対応できるように、日頃から意識を高めて行動できるような訓練が重要であることを改めて認識することができました。



TMGあさか医療センター 手術室 有村 梓


 学会テーマの「災害発生時における周術期看護―その時が来る前に今すべきことー」ということで当院での災害対策を発表させて頂きました。東日本大震災後から多くの施設で災害対策が構築されていますが、当院は2018年に移転後、免震構造というハード面に安心感があり、災害に関する対策が希薄な状況でした。そこで今回はアクションカードを導入する事で、災害に対するスタッフの意識が変化し行動変容に繋げられるかの検証をし、発表をさせて頂きました。発表の際に参加者から多数の質問を頂き、また発表後にはまだ対策が構築されていない事への悩みや同様の課題に取り組んでいる施設の方からお声掛けを頂き、情報共有や情報交換の場となり、有意義な学びとなりました。オンライン学会ではなく対面での学会だからこそ得られる学びであると感謝しております。
 また特別講演で「機能するBCPの構築が必要である」という学びから、災害時に患者様も自分自身も守れるように病院全体で取り組んでいく必要性を再認識しました。免震構造に甘える事なく、実践可能な災害対策を構築できるよう研鑽していきたいと思います。










日本手術看護学会 関東甲信越地区
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