第30回学会 ↓

第30回学会(2019年) 開催報告

第30回日本手術看護学会関東甲信越地区学会

 2019年6月15日(土)パシフィコ横浜アネックスホールにおいて、「第30回日本手術看護学会関東甲信越地区学会」が開催されました。来賓には、神奈川県看護協会会長 花井惠子様、日本手術看護学会理事長 石橋まゆみ様をお迎えし、周術期看護を考えるよい機会となりました。
 今回の学会テーマは、「これからの周術期看護術後を見据えた関わり-」としました。術後に視点を置き、各施設における術後の現状や活動、患者を生活者として捉えるために「術後を見据えた関わり」をサブテーマに掲げ、改めて周術期看護について考えることをねらいとしました。特別講演では、国際医療福祉大学小田原保健医療学部看護学科在宅看護領域 谷山 牧先生より「周術期から地域へ-周術期患者のその人らしい生活を考える-」についてご講演を頂きました。少子高齢化が進む中、医療ニーズの高い患者が住み慣れた地域で療養を継続できるよう、地域包括システムが推進されています。私たち自身が、その仕組みを理解し、患者が手術を決める意思決定支援や手術後どのような生活を送りたいのかという意向をとらえながら周術期におけるケアプロセスを行う必要性をご講演頂きました。
 シンポジウムでは、「あなたならどうかかわりますか?術後疼痛」をテーマとし、4名のシンポジストをお招きし発表して頂きました。術後急性疼痛は、患者のQOLを低下させると言われています。疼痛コントロールは、術後早期離床、早期退院を行うために必要不可欠です。術後急性疼痛管理のマルチモーダル鎮痛の考えをはじめ、患者の痛みを評価しアセスメントを行い、他職種連携を図りながらその人に適した疼痛コントロールをする必要性と重要性を改めて考える機会となりました。会場参加者と活発なディスカッションが行われ、周術期看護における術後疼痛について皆で考えることも出来ました。
 口演6題、示説7題の発表、参加人数は1,173名と台風の中、盛大な学会となりました。来年も皆様のご参加をお待ちしております。





学会に参加して

医療法人財団健貢会 総合東京病院 手術室 遠藤 裕


 毎年度、学会に参加させていただいています。学会に参加することで最近の医療を取り巻く社会情勢に基づいた手術看護師に求められるニーズや、最近の手術看護において注目されている事柄、他施設での手術看護の取り組み等、得られる情報や学びは多いと思っています。その情報や学びが刺激となり、自身や自施設手術室の変化に繋がっている事を学会の度に感じています。
 今回の学会テーマは「これからの周術期看護‐術後を見据えた関わり‐」ということで特別公演やシンポジウム等でも早期離床、早期退院に向けた内容となっており大変興味深く、新しい学びとなりました。また、他施設の研究も自身にとって新しい視点の発見や自施設での業務内容を改めて考える機会となりました。また、今回は研究発表をさせていただく過程で、研究のプロセスを学ぶことができました。
 今後も学会に参加することで周囲の状況を知り、環境に合わせ考えやケアを変化させていきたいと思います。



千葉大学医学部附属病院 看護部 手術部看護師 奥田佳男


第30回関東甲信越地区学会に参加して ~術後における手術看護師の役割~

 毎年関東甲信越地区大会に参加させて頂いております。参加するたびに普段気付くことができていない新たな視点を発見することができ、日々の業務を振り返る機会にさせて頂いています。
 当院では術後訪問を始めて2年目になりますが、様々な課題を抱えており、患者の安心・安全に繋げられるためにどのように術後訪問を実践していくかなど検討をしている最中です。今回のテーマの「術後を見据えた関わり」に関連したシンポジウムにおいて、手術室看護師が疼痛管理のチームに参加しチーム医療として患者に介入していることを知り、手術に実際に参画している看護師だからこそ気づける視点でチームと情報共有し連携ができていると感じました。
 手術室看護師として手術を受ける患者と関わる場面が、周術期看護という観点から術中だけでなく術前・術後も重要であることから、手術室看護師の役割とは何かを再確認することができた学会になりました。










日本手術看護学会 関東甲信越地区
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