第29回学会 ↓
2018年6月16日(土)パシフィコ横浜会議センターにおいて、「第29回日本手術看護学会関東甲信越地区学会」が開催されました。来賓には、神奈川県看護協会会長花井惠子様、日本手術看護学会理事長石橋まゆみ様をお迎えし、周術期看護を考えるよい機会となりました。
今回の学会テーマは、「周術期看護に活かそう、つなげよう、チームの情報PARTⅡ-チーム情報を活かす記録とは-」としました。昨年のテーマである情報の活用を受け、チーム情報を活かす記録について何が求められているのか考えることをねらいとしました。
特別講演では、北浜法律事務所医師・弁護士の長谷部圭司先生より「訴訟・トラブルに強い!カルテ・看護記録の書き方」についてご講演を頂きました。診療録等の記載が法的にどのような意味があるのかという視点から、①記録の重要性②記録をどう書くのか③記録は何を書くのかについて分りやすいご講演を頂きました。
シンポジウムでは、「周術期看護を実践する中で必要な記録」をテーマとし、①周術期を通して協働して取り組む施設の事例②カンファレンスに着目し記録をチーム連携に活かしている事例③管理者の視点からみた記録について、4名のシンポジストをお招きし発表して頂きました。その後、活発なディスカッションが行われ周術期看護における記録について皆で考えることが出来ました。
口演10題、示説10題の発表、参加人数は1,285名と過去最高となり、盛大な学会となりました。来年も皆様のご参加をお待ちしております。
社会医療法人財団互恵会 大船中央病院 手術室 日高 夏子
昨年に引き続き、今年も学会に参加させていただきました。学会では他施設の研究発表を聞くことができ大変勉強になりました。また特別講演やシンポジウムでは文献だけでは得られない貴重なお話を伺うことができました。特に今年度は「チーム情報を活かす記録とは」という内容で、自施設で早急に取り組まなければならないテーマでした。手術室における記録の持つ意味、あり方、書き方など多岐に及びこれから私たちが記録に対してどう取り組んでいくべきなのか非常に参考になりました。今回、震災シミュレーションに関する示説発表をさせていただきました。初めてのことだったので準備も発表も大変でしたがとてもいい経験でした。発表後のディスカッションでは、シミュレーションのシナリオの内容や医師の協力についてなどリアリティな質問が多く、それぞれの病院でも悩んでいたことがわかり共感することができ充実した時間を過ごせました。来年はスタッフも誘って参加したいと思います。
さいたま市立病院 野口 成美
日本手術看護学会関東甲信越地区での看護研究発表を終え、当院手術室の針刺し切創に関する現状を把握する良い機会となった。これまでのA病院手術室の対策に加え、本研究で明らかとなった対策を導入することで、医師を含めたスタッフの針刺し切創防止に対する意識の変化と向上が期待できるのではないかと考えている。また、看護研究を取り組む中で研究のプロセスについて学ぶことができた。今回、他施設の発表では、手術看護における倫理的問題や手術室看護師の働き方についてのワークエンゲージメントについて、また手術室看護師のストレスとモチベーションの相関性についてなど様々な分野での発表を聞くことができ、これからの当院での取り組みに対しても参考となる内容であった。また、手術看護の現状と情報共有の場となった。
今後もより質の高い看護を提供するためさまざまな分野での研究に取り組んでいきたいと思う。最後に学会参加にあたりご支援、ご協力をしてくださった方々に心より感謝申し上げたいと思う。
日本手術看護学会 関東甲信越地区
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