第28回学会 ↓

第28回学会(2017年) 開催報告

第28回日本手術看護学会関東甲信越地区学会

 2017年5月27日(土)パシフィコ横浜アネックスホールにおいて「第28回日本手術看護学会関東甲信越地区」が開催されました。
 来賓には神奈川県看護協会会長 篠原弘子様、日本手術看護学会理事長 石橋まゆみ様をお迎えし、手術看護を考える良い機会となりました。
 今回の学会のテーマは「周術期看護に活かそう、つなげよう、チームの情報」とし、様々な情報を多職種でどのように共有し、どのように周術期看護に活かしていくのか考えることをねらいとしました。
 特別講演では、東京医療保健大学医療保健学部医療情報学科准教授の瀬戸僚馬先生より「看護の質・安全を向上するデータ・情報の活用戦略」についてご講演いただきました。データ・情報の活用は、「意図の明確化」が重要であるということを、身近な例をもとに考えることで理解につながる、とても分かりやすいご講演でした。
シンポジウムでは、外科医師、外来看護師、手術室看護師、病棟看護師4名のシンポジストをお招きし、「周術期看護を実践する中で取り扱う情報とその活用」をテーマに、それぞれの立場から発表していただきました。その後、活発なディスカッションが行われ、周術期看護における情報の活用についてみんなで考える機会となりました。
 参加人数は1,104名、口演10演題、示説12演題と大変盛況な学会となりました。
 今年度参加できなかった方、来年度はぜひ参加してください。





学会に参加して

群馬県立心臓血管センター 手術室 黒岩 徹


 今回の学会のテーマが、「周術期看護に活かそう、つなげよう、チームの情報」ということで、電子カルテを使用し患者情報が容易に収集できる現状の中で、どのように患者情報をチームで共有しているかなどを聞くことができる良い機会となりました。患者の高齢化により、多くの合併症を伴う患者が増加している中で、手術が安全に実施され、術後合併症の発生を少しでも減少させるためには、他職種間及び看護師間での情報交換と情報共有が重要であると改めて感じました。特に手術室看護師は、手術中の状況を見ることができる存在であり、手術の経過によって、術後に影響を及ぼすと考えられる情報を多く持っています。その情報を病棟へ確実に伝達し継続看護に繋げていくことが、重要であると思いました。情報をチームで共有するだけでなく、適切に提供され共有されているかを振り返り評価していくことが今後求められていくのではないかと考えます。今後もより質の高い医療提供のために今回学んだことを活かしていきたいと思います。



飯田市立病院 近藤美穂


 2年ぶりの参加となった今学会、テーマは「周術期看護に活かそう、つなげよう、チームの情報」でした。以前は「手術室」という、特定の現場でのみ議論される事の多かった手術看護が、年を経るごとにチーム医療の一端を担う重要な位置づけとなってきたことに、時代の変化を感じました。今回の学会テーマは、今、まさに自分自身の課題として取り組んでいた内容でもあり、大変参考になりました。
 周術期の中で手術室看護師として活動する一方、手術室という密室性の高い場所で、他職種との情報をどのように共有するか、またどう活かすか、日々その難しさを感じています。講演の中でも述べられていた「情報の先有傾向」と「情報伝達の不確実性」という問題は、自身の実践と重ね合わせ共感できる部分でした。自施設における周術期患者さんのサポート体制は、未だ様々な検討、改善が必要な状況にありますが、今学会では、自らの課題を再認識できたと共に、周術期医療に関わる看護師として気持ちを新たにすることが出来た機会となりました。










日本手術看護学会 関東甲信越地区
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